松葉杖をつく程の股関節痛からの舞台復帰

PHYSIOMED代表の田中紀行です。先日、私がトレーナー業を開始してから継続的にサポートさせていただいている方が、ある舞台に復帰されました。その方は股関節に大きな問題がありました。


周りの舞台にでてみえる方からすれば普通なことですが、ご本人やご家族様、また私にとっては、いままで継続して努力してみえた事が実った大きな大きな一歩であり、とても喜ばしく、舞台を拝見した私にとっても感動の瞬間でした。

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【症状の経過】

ダンサーライフを続けていた平成25年の春過ぎに、Aさんは左の股関節前面に違和感を覚えました。ダンサーは、股関節の痛みや違和感を抱える人はとても多く、日常的にもレッスンやリハーサル等で酷使することで痛み等を感じることもしばしばあります。

Aさんも最初はあまり大きな問題とは思っていませんでした。

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レッスンを続けながら、経過を観察するも痛みに変化がなく、心配になったAさんは近くの整形外科を受診し、レントゲンを撮影されましたが、その時のレントゲンの画像は特に問題なく、異常なしとの診断でした。

この時、すでにAさんには思いもよらない状態が迫っていました。

整形外科での診察後は、少し安心し、通常の生活を続けていましたが、一向に痛みが引かないどころか夏にさしかかる時には、バレエをするどころか、お尻の奥に痛みを感じだし、時には脚をひきずって歩くほどの痛みがでるようになりました。

『これはいままでの状態とは違う!』と思ったAさんは、初回とは違う整形外科を受診し、再度診察を受けたところ…

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その時の医師からの説明によると、

『股関節に過度の負担がかかっており、手術をする必要性も考えられる。』

痛みを耐え続けて、レッスンした結果もたらされた宣告は、あまりにも厳しいものでした。

【身体のサインを逃さないこと】

ダンサーは、痛みを堪えながら、更なるパフォーマンス向上に向けて日々シビアなレッスンを繰り返すことが多いです。

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その際に、筋肉を酷使することで出現するような筋肉痛のような鈍痛から、関節や軟部組織への負担、疲労骨折につながる骨の痛みのような鋭痛があります。鈍痛に比べて鋭痛はするどく感じることが多いと思います。

股関節に関する一般的なチェックとして

①安静時痛がある

②非荷重時に股関節を自動・他動で動かして痛みがある

③歩行時や荷重時に痛みがある

④股関節部位におさえたりすると圧痛がある

これらの症状があれば専門の整形外科にて診察を受ける等の早期のチェックをお薦めします。

また、トレーニングやレッスンの際に行っている負荷のかけ方や身体の使い方が間違っており、せっかく取り組んでいるトレーニングがマイナスの効果となっていることも考えられます。必死に日々取り組んでいる内容が、やればやるほどマイナスのスパイラルになっていることほど悲しいことはありません。

マイナスのスパイラルについては、フィジカル、認識力、身体の使い方、メンタルコントロール法などを知る事により、多くの改善が期待できます。

【Aさんの現在】

PHYSIOMEDに初めてこられてから一年半が経過しようとしています。その間、月に2回程度のコンディショニングとトレーニング、またご自宅でのセルフトレーニングを通じて、現在は屋内レベルの動きであれば杖にも頼らず生活し、人が多い屋外への外出のみ杖を持参するレベルまで回復されました。

そして冒頭にも書きましたが、舞台への復帰となりました。(ご本人は出番が少なく恐縮されていましたが、本当に本当に感動の瞬間でした!!!)

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【最後に】

世の中には、良いと推奨されるフィジカルのトレーニングや昔からこうやっていたから正しいと思われるレッスンが多数存在します。しかしながらフィジカルトレーニングばかりにフォーカスするといくら頑張っても良くならない、マイナスの落とし穴も存在します。頻度や量、またはトレーニングやレッスンの取り組み方は、同じ目標を掲げていても、それぞれの選手やダンサーにより一律である必要はありません。目標に向かってプラスの行動をする、トータル的な身体のマネージメント力を高めていくことも重要なスキルです。

今取り組んでいるトレーニングやレッスンを大きく変える必要はありません。

ですが、少しいろんな観点の意識を持つと、いままで以上に大きな身体の変化を起こすことができるかもしれません。それは、目標達成に向けたパフォーマンスの向上のみならず、怪我や障害のない身体作りにも役立ちます。

長文になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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