【ダンサー向け】肋骨を締めるってどういう事?

PHYSIOMED代表の田中紀行です。本日は、バレエレッスンの中でよく聞きくワードの一つ、『肋骨を締める』について考えてみたいと思います。

レッスンの中で『肋骨を締めて‼』と言われたことがある経験があるかたも多いともいます。
『肋骨を締める』という事はどういうことなんでしょうか?

鳩尾に力を入れる?
背中の筋肉を意識する?

どのような考え方も、それぞれのパフォーマンスに繋がれば問題ないと思います。
ただ、注意しなくてはいけないことは、意識したことで動きが硬くなり、パフォーマンスが低下してしまう事です。

本日は、背中の筋肉や鳩尾の観点から少しポイントを変えて、呼吸から考えてみたいと思います。

皆さんは腹式呼吸という言葉を聞いたことがあると思います。
バレエに関わらず、多くのスポーツで腹式呼吸を取り入れています。
ただ、この腹式呼吸がバレエにとってマイナスになり得ると考えます。

腹式呼吸の運動構造を見てみたいと思います。

腹式呼吸のポイントは、呼気時に横隔膜が緩み、お腹が凹むということです。
実際にやっていただくとわかるように、肋骨下部両手をおいて腹式呼吸を行うと、呼気に伴いお腹が凹み、呼気の後半では肋骨部を締めた状態を保つことが難しくなってきます。
つまり、バレエダンサーにとっては、肋骨を締めた状態がキープできず、体幹が不安定となってしまいます。
これは、ダンサーに関わらず、体幹機能を使うスポーツならば問題となります。
お腹を凹ますようなドローインの動きは機能的に問題になることも考えなくてはなりません。

では、どのように考えたら良いのでしょか?

IAPという言葉をお聞きになったことはありますでしょうか?
Intra Abdominal Pressureの略で、『腹圧』を指します。

肋骨位置を保ち、体幹と脊柱の安定性を保つには、『腹圧』を高める必要があります。

(図 スタンフォード式疲れない体より引用)

腹圧呼吸では腹式呼吸と反対にお腹をへこませず、息を吐くときも圧をお腹の外にかけるように意識して(=高IAPを維持)、お腹周りを『固く』します。
(文章 スタンフォード式疲れない体より参照一部改変)

腹圧呼吸を使いこなすことが出来れば、バレエダンサーにとって、肋骨の位置を保つだけでなく、姿勢や効率的な呼吸との関連も報告されていることから、疲労自体もコントールできる可能性があります。
呼吸は、1分間位15回前後、1日2万回前後になります。
是非、使いこなせるようにトライしていただきたいです。

興味のある方は、是非書籍(スタンフォード式疲れない体:サンマーク出版)も参考にしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ワークショップ情報も是非チェックしてくださいね(*^-^*)

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