【バレエダンサー向け】アラベスクの重要要素は脊柱!?
PHYSIOMED代表の田中紀行です。
本日はバレエの基本的な技法の1つ、アラベスクについて考えたいと思います。
アラベスクは脚を上げるという動作の中に沢山の要素が入っています。
第1アラベスクは、右腕が前、左腕が横、左脚が後ろになります。顔は前に伸びた手先の方を向きます。この形を元に考えて行きたいと思います。
アラベスクの基本姿勢はまず5番で立つ事からです。
5番ポジションについては、重心線の意識、足部の可動性、股関節の回旋などのいくつかのポイントがありますが、ここでは割愛します。どのポジションでも共通する事ですが、重心の意識はしっかりと捉えてほしいポイントです。
姿勢がとれたら、アラベスクの動きになります。
最大のポイントは脚をしっかり後ろにあげられると言うところです。脚を高く上げるにはどうすれば良いかを考えていきます。
① 股関節の伸展
日本整形外科学会が参考可動域として出している角度は、股関節伸展15度となっています。股関節の伸展のみでは脚を後にあげると言う動作は限定されることがわかります。
② 骨盤の前傾
股関節の伸展の可動域のみでは脚が高く上げられないため、骨盤を前傾することで脚を高くあげます。この時にしっかり床をおして引き上げができていないと、腰椎が詰まり腰痛の原因となってしまいます。
③ 【重要】脊柱の伸展
股関節を伸展し、骨盤を前傾しただけでは身体が前方に倒れてしまうので、脊柱の伸展を用いて身体を起こしてきます。この時点でアラベスクの形はできてきます。
脊柱はひとつひとつの椎体が連なって構成されているので、椎体を意識したストレッチが重要になります。
④ 【ポイント】胸椎の回旋
上記の3つの動作を意識して脚を上げると、高く意識すればするほど上げた方に身体が開いてしまいます。これを真っ直ぐに立直すためにポイントとなるのが胸椎の回旋になります。
胸椎の回旋については苦手なダンサーが多いため、これがアラベスクをやりづらいと思わせる、多くのダンサーの悩みの種かもしれません。
ここまでで簡単なアラベスクのポイントをあげました。上記以外にも要素はありますが、段階的にいろんな視点でとらえることにより、苦手意識のある方は少しでも克服できるかもしれません。是非、それぞれの要素を理解して、動作を関係的にとらえてトライしてみてください。
アラベスクの基礎やトレーニングの詳細については、5月14日(日)に東京の高円寺にありますアテールバレエスタジオにてワークショップを開催しますので、是非是非ご参加ください。
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