【重心を考える②】四頭筋に緊張がなく前方に重心移動する方法

PHYSIOMEDの田中紀行です。前回の【重心を考える①】重心点はダイヤモンド?の続編です。

前回の記事も合わせてお読みください。
【重心を考える①】重心点はダイヤモンド?


今回は、コンディショニングにてフィギュアスケートの選手とお話しした時を例にとって解説したいと思います。

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前回の記事でもお伝えしました、人間の構造的に一番リラックスして筋肉が無駄な緊張をせずに反応性が良いとされる重心位置が、写真左の内くるぶしの真下になります。この場所は、いわゆる骨に立つという状況で、筋のゆるみがもっとも大きくなります。

写真右は、フィギュアスケートの選手が自分のスケーティングにおいて最も効率よくスケート靴に力が加わり伸びやかに滑れると話した重心です。

ここで考えるべきことは、写真左の人間の重心位置より若干前に位置するという事です。

キャプチャ

次にこの上の写真は、バレエダンサーが姿勢を意識せずに立った写真ですが、明らかに重心が前にシフトしているのがわかります。バレエダンサーのテクニックは多くの場合前方に意識を持っていく動作が多いのが特徴です。そのため、そのまま日常生活時も前方重心のままで姿勢をとっていることが多くあります。

これは、腰痛、股関節痛、膝の不安定感、足関節のつまり等の様々な症状を引き起こす可能性があります。

*多くのバレエダンサーが前方に重心を位置した状態の立ち姿勢で日常を過ごしているため、筋肉を固め、身体の柔軟性を低下し、拇趾球への過荷重により外反母趾や偏平足も起こしてしまします。

【少しややこしくなってきましたので重要なポイントをまとめたいと思います】

骨の真下に立つ ⇒ 一番筋肉のゆるみが大きいポイント

骨の位置よりやや前方重心 ⇒ パフォーマンスを出しやすいポジション

この二つをふまえて、重心コントロールを可能とする身体意識、つまり使い分ける力が重要です。

【四頭筋に緊張がなく前方に重心を移動する方法】
バレエダンサーの方は、良く聴くキーワードですね。

それは、アンディオール(ターンアウト)です。

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重要なのはアンディオールの捉え方です。
単純に、アンディオールは股関節の柔軟性や骨盤の形状に起因するものではありません。

アンディオールには身体の使い方がとても重要になります。

身体軸の重心線上にて、下肢を内側ラインの筋肉を用いてターンアウトすることで、前方へ重心がシフトしても大腿四頭筋等のアウターの活動を最小限にすることができます。

ハイパフォーマンスな演技をするためには必須の身体意識になります。同時に余分な筋の硬さをつくることがないので、怪我の予防にもなります。

重心移動には、内側のラインがとても重要になりますので、是非是非意識を高めてくださいね。

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